良薬は口に苦し 2006

いつになったら都内方面挨拶まわり出来るのか?早くしないと義理を欠く事になるとヒヤヒヤし始めてきました。気が付いたら高知出発までアト14日(ちょうど2週間)と成りました。で、私にとって天敵と言うか、ちょっと苦手な紙屋の社長さんが都内にいらっしゃいます。製紙会社時代に知合い、一緒に紙を販売している内に親しくなった方です。私に対してはいつも丁寧に対応してくださり、話もよく聞いて下さります。5年前製紙会社を飛び出したアトも何かと気にかけて下さり。アドバイスを頂いたり、激励の言葉を頂いたり。その社長の事を天敵なんて失礼な言い方も無いじゃないかと思うことも有りますしそれは十分承知しています。でもキツイんです。実はそのアドバイスや激励が辛らつなんです!

会社員時代、厳しい言葉を投げて来る人は沢山いましたが、この社長さんの場合、本当に心配してくれているのがわかるので他の人とは次元が違っていました。一人で商売を初めて見ると、叱ってくれる人がいないのですが、この社長はお会いする度に厳しい話をドンドンして来ます。しかもこちらがアポイントを取らせて頂くと、必ず午前11:00の約束となり、私の現況をお話し、その後近くのレストランで食事となり、午後から本番が始まります。

ここからの話がキツイ。午前中ほとんど手の内をお見せしてるので、私のお話した事のすべてを否定する事から始まります。兎屋をスタートした時、あるいはその後も、「一体佐野さんは何をしたいの?」(あれ~~~今までたっぷりご説明したのに~~~~)・・・・・開放されるのは大体15:00・・・・。遅いと16:00過ぎる事もあります。冬だともう暗いです。その紙屋さんを出て地下鉄に乗って帰るのですが、疲れて落ち込んで家路を辿ります。反論する気も起きません。開き直って元に戻るのに平均3日掛かります。

この2年程はご無沙汰していましたが、兎屋を始めて暫くは1年に1回必ずお会いして頂く事に決めていました。お会いしなくても良いのですが、叱ってもらう為に、人とは違う話を頂く為にお会いして貰ってました。そしていつもボロボロに言われてました。で、アト2週間・・・・どうしようか・・・・エイ!電話しちゃえ!と言うことでさっきお電話をしました。

  • 私  「お久しぶりです」
  • 社長 「おぉ久しぶり どう?」
  • 私  「お蔭様でしぶとく続けています」
  • 社長 「おぉそれは立派」(これで気をよくしてはいけません)
  • 私  「実は移住することになりましたのでご挨拶を・・・・」
  • 社長 「じゃあ明日、食事しようよ」
  • 私  「では甘えまして、11:00時にお伺いします」(いつもと同じだぁ~)
  • 社長 「待ってるよ」

やったぁ~電話してもうた~。明日の今頃は死んでるかもね。でもご挨拶はしなくてはなりません!

注)この記事は2006年7月10日(旧)兎屋ブログからの転載です。