2015年10月8日のブログ記事「♯13 新ロット ピッチ多い」
と同じ様な現象が見えましたので書いて置きます。それは「ピッチ」がまた出現したという事です。前回は愛媛県産のくらふと紙バンドで発生していましたが、今回は静岡県産のクラフト紙バンドです。
ピッチ:製紙原料の木材パルプや古紙に含まれる樹脂で、製紙機械や紙の品質にマイナス影響を及ぼす。
ピッチは紙によろしくないし、製紙マシンにも悪影響を及ぼしますので、コントロール剤をパルプにいれたり(内添型ピッチコントロール剤)、製紙工程で使用(外添型ピッチコントロール剤)するなどしています。

ピッチは紙によろしくないし、製紙マシンにも悪影響を及ぼしますので、コントロール剤をパルプにいれたり(内添型ピッチコントロール剤)、製紙工程で使用(外添型ピッチコントロール剤)するなどしています。

しかし、原料の状態が悪くピッチが多かったりすると通常対策では追いつかなくなり、紙に出て来るというわけです。そしてピッチが大量に現れた紙はクレーム品になる事がほとんどです。
前回(2015年10月)の愛媛県加工の「くらふと」と今回(2019年5月)の静岡県加工の「クラフト」は、どちらも静岡県富士市の製紙会社の紙を使っていて、その製紙会社は回収したクラフト古紙を何%か使用しています。そしていつも品質の良い再生クラフト紙(古紙の混入率は明らかではありませんが)を抄いている評判の良い会社です。でも(たぶん)ですが、回収古紙のなかに品質の悪い古紙が混ざっていると、それがピッチとなって出て来たのかな?と想像します。
古紙設備の整っている大手製紙ではない、地方の中小製紙会社が再生古紙を使うという事はこういう事です。まぁ手芸用紙バンドの場合、このピッチが手芸に大きな影響があるとは思っていないので気にせず販売はしていますが、ひょっとお客さんが気が付いて「アレッ」って思われるかな?と思い、書いて置きました。