#70 糸まで染める紙バンド

私が紙バンドの事を話す時は「今は昔で~」始まる勢いです。これは日本人として紙の仕事に関わって来た誇りでもあります。なぜなら日本生まれの紙製梱包材料が、カラフルな手芸用品としてどんどん広まっているのですから。

平成のひとつ前、昭和27~28年頃に梱包材料として発明されたクラフト紙バンドが、平成12~13年頃に手芸用途として考えられる様になると、カラー原紙を使ったカラー紙バンドが出現しました。 しかしその頃に見た紙バンドはカラーと言っても単純で基本的な色のカラー紙バンドしかありませんでした。その後の手芸用紙バンドの歩みは兎屋の場合は大体下記の通りです。

  1. カラー紙バンド(クラフト紙バンド以外にカラフルなカラー紙バンドが出現)
  2. カラー紙バンド(中間色のカラー紙バンドは今でも増え続けています)
  3. コレクションカラー紙バンド(原紙にこだわり加工精度を上げた高品質紙バンド)
  4. ストライプ紙バンド(違う色の糸を並べる事でストライプ模様が出来ました。)
  5. マーブル紙バンド(あらかじめ紙に特殊な印刷をする事で模様を付ける方法です)
  6. 強力カラー紙バンド(工業用クラフト紙バンドの製法でカラー原紙を使う糸が太い紙バンド)
  7. エルくらふと(あま撚りの太糸を使った自然風合いの紙バンド、今は廃番しています。)
  8. 顔料墨流し紙バンド(顔料染めで色落ちしない手芸用紙バンド)
  9. 極細紙バンド(極細紙バンドは今までの紙バンドとは全く違う考えから生まれました)
  10. ゴクボソ/カスリ染め(色紙とカスリ染めの組み合わせで味わい深い紙バンドになりました)
  11. 次の極細紙バンド(まだまだ進化します。お楽しみに。)
  12. 次のコレクションカラー紙バンド(付加価値品のコレクションカラーを準備しています。)

極細紙バンド/カスリ染めのテーマは『糸まで染める紙バンド』です。極細紙バンド加工はとても難しく、一般的カラー原紙では困難です。普通は糸を染めて紙バンドにするなんて出来ませんからね。