#61 職人気質の人たち

2017秋に作った手芸用「兎屋コレクションカラー紙バンド」もいい感じです。アリガトウゴザイマス!

カラフルな色の紙バンドが色のあれこれで評価されるのは、カラー商品なので当たり前。しかし色はカラーカテゴリー内の話で、そもそもの紙バンド品質が重要だと思っています。これは兎屋の基本姿勢で、その表れが「兎屋コレクションカラー紙バンド」です。簡単に言うと(品質>価格>色)となっています。まぁ一般的には(価格>色>品質)かな?

高知の奇跡の製紙会社:原紙の良さは製紙会社の姿勢の表れ、私が言う事はもうない

と!簡単に言いますが、これは兎屋だけで出来る事ではありません。これは品質重視で行こう!と思った2002年の兎屋創業時から気付いていて、わかってはいるけれど出来ない事ばかりでした。まず良い紙がない。マジで紙が無いのです!カラー紙バンドに使用する色原紙は昔から有るもので、カラーの紙テープ(コンサートや客船の出港の時に使っていたアレです)の紙と同じです。多少厚みなどが違うかもしれませんが、ほぼ同じ性質の紙。それが兎屋は気に食わない・・・・あぁアノ紙テープ原紙かぁ・・・・となるのです。

紙バンド手芸は日本発の楽しい手芸に絶対になる!と思って兎屋を始めたので、なにかの流用は嫌だったのです。ちゃんとしたカラー紙バンド原紙が欲しい、無ければ作りたいと思っていました。でもリクエストに(心から)応えてくれる製紙会社が無い事は知っています。でも大丈夫。子供の生活環境を求めて偶然移住した高知県で私の希望に(心から)応えてくれる製紙会社を見つけましたからね。

愛媛の信頼の紙加工会社:見えない所で高品質紙バンドを実現しようとチャレンジしている方達がいる

一方紙バンド加工の方はと言うと、これがまた渋い。「兎屋コレクションカラー紙バンド」は愛媛県四国中央市の紙加工会社さんで作って貰っていますが、まず社風がいい感じです。四国中央市(旧伊予三島市・旧川之江市・旧土居町・旧新宮村)は私の中では日本一の紙産業の町です。規模からすると静岡県富士市や富士宮市の方が紙産業規模としては大きいかもしれませんが、紙に関する内容が多岐に渡り、また強敵の大手製紙会社や静岡県に揉まれて来た歴史が有るので、とにかくまじめ気質な人達が紙に関わっています。これは断言出来ます。なので工場に入るとピリッとしています。

でもこれは普通の風景、ここからチャレンジが始まるのです。兎屋とお付き合い頂いて15年以上になりますが、まぁ苦労の連続でした。でも決して(こんなもんですよ)とは言わない。次はこうしよう、今度はこのやり方で・・・・が延々続きます。

もちろん工場の景色も年々変わっていくので、数年前から私はもう工場に入らない事にし、その旨をその会社の社長に宣言したほどです。信頼関係を保つには大事な決断でしたし、この会社の努力は兎屋のモノじゃなくなっていると感じました。でもそれでいいのです。

奇跡の製紙会社/高知県と、信頼の紙加工会社/愛媛県。この2社のお蔭で「兎屋コレクションカラー紙バンド」が出来ています。そしてずっと兎屋を見守ってくれている四国中央市のT商事・・・・・ありがたい事です。もちろん毎度の事ながら「兎屋コレクションカラー紙バンド」のファンの皆様には感謝しています!!その為にも今の品質を保ちつつ期待に応えて行かねばと思うのです。(2017秋 兎屋/佐野)