2015年秋に切り替わる3番目の新ロット色は、「ちょこ」です。兎屋紙バンドの定番色として、兎屋創業の翌年2004年夏から製造・販売をしている古参カラーです。つまり、兎屋オリジナル色として最初に作った5色(赤ぶどう・ちょこ・きゃらめる・めいぷる・かふぇおれ)の一つです。
このスタート5色は、兎屋独立時に母から応援資金で融通して貰った100万円をやりくりし、本来なら100万円では2色しか出来ないところを、極小ロットで無理やり乗り切り5色作ったのです。なので、この5色の選定には相当悩んだ・・・ハズですが、実はすんなり決めていました。
まだ紙バンド手芸が海のものとも山のものともつかない2000年前後の頃、手芸用として作られていた紙バンドのカラーは、黒、赤、黄色、青、みどり、と言ったものしかなく、紙バンド手芸はこれから受け入れられる!と思った私は、中間色をたくさん作らないと、お客さんは飽きる!と危機感を覚えました。
その為、日本人に受ける色をと思った時にこの5色が浮かんだのです。もちろん「ちょこ」は、はずしてはならない色でした。そして「ちょこ」色を作る時の絶対条件とは・・・・・チョコレートの色・・・・にする!でした。まぁ当たり前ですけどね。でもこれが難しい・・・・この「ちょこ」色は何度も作って来ましたが、実はすべて色が違っています。ビターになったりミルキーになったり・・・・・チョコの色ってかなり多いですしね。
兎屋の場合は特に小ロットで原紙生産をするので、色が落ち着くことはまずアリマセン。無理です。でも、このロットごとに色が多少違う事はお客さんには了解して貰う事にし、その代り!材料としての性能には気を使っていこう!と2005年頃に思ったのでした。「ちょこ」は難しい色です。