神奈川県藤沢市辻堂のバス通りのはずれ、あまり人通りのない立地で7坪貸店舗を借りて兎屋を始めたのが2002年の春。紙業界で18年生きて来たので、「紙バンド=紙製品」という考えにはすぐに納得し、その線で兎屋をやろうとしていました。これは今でも変わりません。
しかし手芸業界の事はさっぱりわからなかったのです。手芸業界??わからないけれど自分なりにシュゲイギョウカイの事を知ろうと、見本市に行ったり、手芸店を巡ったり、いろんなサイトを覗いて見たり、お店に来る方とおしゃべりをしたり。そしてあることに気が付きました。
それは(ほとんどの手芸は外国からやって来たもの)・・・・という事です。「紙で遊ぶ=折り紙」が浮かびますが、折り紙は手芸ではないですね。確かに、和紙で人形を作ったり、ひもで遊んだりする日本手芸もありますが、メインどころはすべて外国から来たものと言って差し支えないでしょう。
2002年当時、まだ知る人の少ない紙バンド手芸でしたが、意外に材料は売れていましたし、お店に来るお客さんの反応も良かったのです。なので紙バンド手芸は日本発手芸として広まっていくし、外国へも広げることが出来ると考えました。まぁ英語が出来ないのでどうしていいかわかりませんけどねぇ・・・
それにしても何かを編むという行為は日本人昔から行って来ました。いや日本人だけではなく、人類共通の所作ですね。おもに植物(竹なども含みます)や皮革をそれぞれの人種が編んで来たのです。
紙バンドは昭和27~28年頃、梱包材料として日本で考えられた材料で、紙→テープ状にする→撚りを掛ける=紙ひもの考えで、ここまでは昔からあるものです。水引や元結などがそれです。しかし、紙ひも+紙糸並列=紙バンド なんて!日本人的です。しかも梱包材料時代から余った紙バンドでカゴなどを編んでいたのです。これって日本人ならではのエピソードだと感心したことを覚えています。