築地で徹夜 2014

久し振りに紙屋の仲間に会うためやって来た築地本願寺 、待ち合わせはお寺の正面入口。築地かぁ・・・・19歳からの学生時代と会社員時代のあわせて10年東京に住んでいましたが、築地に行った記憶はほぼゼロ・・・・誰かに誘われて1~2回何か食べに行ったかもしれないけれど記憶がない。

築地は私にとって興味のない町ですが、一つだけ築地の記憶があります。それは学生時代の18歳の冬にやったアルバイト、アルバイト漬けで過ごした学生時代でも初期のアルバイトを築地で一晩だけ?やったのです。

それは1時間毎の路駐車調査?!・・・・説明を聞くまで何をするかわからなかったのですがとにかく一晩何かやれば数千円くれるというので、遥かに遠い神奈川県藤沢市から東京の築地まで小田急と地下鉄を使って友達数人とやって来たのです。

まだトウキョーの事なんて知らない田舎者のばかり4人です。で、若いお兄さんから「・・・・1時間ごとに路駐している車の数を数えてください・・・・」と言われ紙とペンを渡されました。お兄さんはさっさと帰って行きました。(なんだ簡単な仕事だぁ)と言う事でそれぞれ担当の通りの路駐車を数えると元の場所に集まってしゃべっているだけです。でもすぐに気が付きました(寒い!)(このまま一晩過ごすのかぁ)・・・・

甲府市のA君は暖かそうなダウンジャケットを着込んでいますが、私はペラペラのジャンパーだけです。この時にダウンジャケットのすごさを知りました。夕方から始めた1時間ごとのアルバイトはたった数分で終わります。今だったらコンビニとかちょっと知恵を働かせて暖かい場所を見つけるでしょうが、18歳の田舎者学生に知恵はありません。4人居ても、佐賀と山梨と愛媛とあと誰だっけ?・・・じゃ話にならんのでした。でだんだんマジで体が冷えるし、足は痛いし、車数えるのも嫌になるしで、地下鉄の排気口の上であったまったり(この時はM・モンローの事を思い出していたなぁ)でも、終電が終わると地下鉄効果もないし・・・・

とうとう見つけたのは裏の方にある神社の廊下の下に4人固まって縮こまりながら朝を迎えました。野良猫ですな。朝、ゆうべのお兄さんがやって来て紙を回収し、数千円入りの封筒をくれました。帰りの小田急では4人ともぐっすり眠っていました。考えて見れば時間と電車賃払って藤沢市から築地まで数千円のアルバイトも効率の悪い事です。そんな計算も出来なかったのですよ、築地は私にとって35年前寒い一晩を過ごした町なのでした。