大正15年(1925年)生まれの父は高等小学校卒で国鉄に入り、広島県や愛媛県で仕事をし定年まで勤めています。14歳で国鉄に入った父は先輩の褌洗い~機関助手~機関士とがんばって来たようで、戦時中の事もあってか20歳の時には広島第2機関区所属で機関車を運転していたと 申していました。そんな父の思い出の品が出て来ました。
新品の制帽2、新品作業服上下1セット、新品夏用シャツ1、中古作業着上着1、中古制服上下1セット。きちんとした制帽や制服姿の父は記憶がありません。私の父の姿は作業着のような上下と略帽でしかもヨレヨレでした。でもそれが蒸気機関車の運転手の通常勤務スタイルのようでした。そして、動労に属していた父の胸には労働運動のスローガンが書かれた黄色いビニール製の札が安全ピンで留められていました。
平成12年(2000年)に亡くなった父の遺品には沢山の国鉄制服等がありましたが、ほとんどは断捨離好きな母が処分していました。しかし少しだけ残っていたのです。と言っても私が着るわけにはいかず・・・・そのままになっていました。ところが静岡に来て鉄道グッズの専門店を開いている方と知り合いになったのでプレゼントしようと実家から持って来たのです。古い国鉄時代の制帽、喜んでくれるかな?