「配合率1%は低すぎ」
再生紙問題で製紙連外部検証委
古紙配合率の偽装問題で、日本製紙連合会が外部有識者をメンバーに設置した検証委員会(委員長、大江礼三郎・東京農工大名誉教授)が21日開かれ、製紙業界側が15日にまとめた信頼回復策となる再生紙の定義の見直し素案を審議した。古紙の配合率が1%でも「再生紙」とした段階表示案には「低すぎる」などの反対意見が相次ぎ、事実上業界側に差し戻しを求める方向となった。この日の検証委で見直し意見が出た業界素案は、あいまいな表示で偽装を招いた再生紙の定義について、古紙配合率を「○○%」などと実数表示する案でなく、古紙配合率を4段階(それぞれ1%、10%、40%、70%以上)に分けて星の数(★★など)などで段階表示するものだった。
非公開の検証委は、学識者、消費者団体、文具やコピー用紙の製造販売企業の代表に、製紙メーカー担当者も入った総勢11人で構成。製紙連によると、審議では「実配合率の具体的な数字表示の方が(消費者には)分かりやすい」との意見が圧倒的だったという。前日の20日に行われた製紙連の鈴木正一郎会長(王子製紙会長)の定例会見では、再生紙商品について「購買へ向かう流れができている」と述べたうえで、「1%の配合率でも技術的に意義ある再生紙もある」と、段階表示案に理解を求めた。検証委メンバーは、製造現場の視察なども製紙連側に要求。業界側は、25日の次回会合で素案の採決を期待したが、再検討は必至。問題の早期収拾を図ろうとした製紙連の見通しの甘さが露呈した形で、再生紙の定義など信頼回復にはなお時間がかかりそうだ。(産経ニュース2008.2.21 18:38)
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このブログ日記 2月16日の「1%でも再生紙・・・・・?」審議の模様は非公開なので詳らかではありませんが、「・・・・・実配合率の具体的な数字表示の方が(消費者には)分かりやすい・・・・・」との意見が圧倒的だったようで、私も同じ感覚で、出来ない事はないはず。製紙側の言いたい事が「不安定な古紙を使う場合、実配合率表示は不可能」とするならば、せめてセンター%表示の話でも消費者は納得すると思っています。要は前向きかどうかですね。以前は20数年来、定義の無い再生紙と言う言葉に定義を付ける事は必要と思っていましたが、紙業界中心の定義ならば、それは業界の自主規制で有れば良いだけで、それを持って消費者に訴える事必要は無しと考えます。検証委の中には製紙メーカー担当者の方も参加されているようですが、大変なお立場だと思います。さて、次はどのような案が出てくるのか?