家族の風景 2007

値上げニュースばかりで、特にガソリン値上げはこたえます。ニュースでガソリンスタンドに並ぶ車列が映しだされているのを見ると、1973年私が中学生時代の「石油危機:オイルショック」を思い出しました。当時ニュース等で国民に「冷静な対応を!」とアピールしていましたが、太平洋戦争および終戦直後の物資が無い時代に青春時代を過ごした親父としては、(物が無い)と言う意味を身に沁みて知っているので、トイレットペーパー等を大量に買い込む事から始まり、納戸にはインスタントラーメンや、各種乾物、麺類などが貯えられて行きました。砂糖、塩、醤油も有ったなぁ・・・・。

担任の先生から「トイレットペーパーなどを買い占めている家は有りますか?」等と教室で挙手を求められたりした時は黙って居ました。子供ながらトイレットペーパーを両手に抱えてレジに並んでいる親父を想像して恥ずかしく思ったりしましたが、今の私ならきっと同じ事をすると思います。

思考に深く浸っていると時間を忘れます。後ろを振り返っても誰もいませんでした。

食品偽装ニュースはうんざりです。でも夕べ長男と話していて、彼の思考回路が私とかなり違って居る事を知りました。私としては好きだった「赤福」はもう食べないぞと思っていて、該社会長が謝罪しているニュースを見ても、今更感慨も浮かびません。ところが長男は「もうええやないか、こらえてやったら」と言うのです。「こんなに謝っているんだから、赤福食べようぜ、おれはあんこ嫌いだけどね」それを聞いて、私が「いや、そんな事ではなくて、仕事に対しての姿勢の問題だろ」と問いかけましたが、なんだか判ったような、判らないような顔をしています。心の中で(こいつアホかな?)と思いましたけど、私よりも心が広い?(えらいなぁ)

前を見て思う事は(今からあそこへ行くんだな)アレッ?あまり考えていなかったようです。

新しいニュース、古いニュース、確実に時間は経っています。家族4人ニュースを見ながら夕食を食べる生活もあと2年で終わりだなぁ・・・・と考えてしまいます。現在、長男は高校一年生なので、進学するにしても、就職するにしても18の春には家を出て行くわけです。(高知県幡多郡はそう言う所です)と言う事は、家族4人構成もそれで終了。そう言えば30年前の自分もそうだったと思い出しました。

トイレットペーパーを買い占めていた親父の風景や、長男の若さを実感していると、毎日の生活が年表の上に置かれているような錯覚を覚えます。あと何年かすればこの世から私も家内も居なくなる事を考えると、今の仕事も含め、しっかりとした生活をしたいと思いました。いくら口で言っても子供達に残るのは、その時の風景だけですものね。

さあ!明日は地元漁港で恵比寿様のお祭りに参加、その後幡多郡三原村で開催の「どぶろく祭り」を見物しに行きます。どぶろく 買えるかな?