昨日今日と四国中央市に行って来ました。そして会う人すべての方の話題が「水が無いですよ」と言う事でした。
瀬戸内海気候は乾燥少雨が特徴で、特に北四国の愛媛県瀬戸内方面と香川県は、梅雨や台風時期に雨が降らないと水不足になってしまいます。特に愛媛県四国中央市は水を大量に必要とする製紙産業の発達した地域で、水の得難い場所に水需要の多い産業が発達してしまった皮肉をほぼ毎年感じています。
その為、水が無ければダムとトンネルを掘って水を導き、土地が無ければ海面埋め立てで地面を広げてといった歴史がこの地域の製紙業には有るのです。元々土地が狭く、水が少ない為に米の収量が少なく、代わりに楮(コウゾ)、三椏(ミツマタ)といった和紙原料を栽培し、和紙産地として成り立って行ったのですが、近代以後、工場やマシンの規模が大きくなるにしたがって、結局水と土地を求める事になり、それを成し遂げなければ産業として競争力を持つ事が出来ない為、先人達が切り拓いて行ったのが、四国中央市の南に広がる法皇山脈の向こうに有る、富郷、柳瀬、新宮といったダム群であります。

この四国中央市の水不足は、ほぼ慢性化しており、私が昭和57年に紙業界に入った夏も、やはり水不足で、紙がきれいに抄けない程の制限が出た事を覚えています。
さて、このダム群ですが、いくら情熱を注いで作っても雨が降らなければ役に立たない訳で、今朝、大雨警報が発令されたにも関わらず、或いはすごい勢いで雨が降ろうとも、ダムの貯水率に劇的な変化は見られず、天気の回復してしまった空を見上げて、このまま梅雨が明けてしまうのか?と危惧しています。
注)この記事は2007年7月4日(旧)兎屋ブログからの転載です