朝6時起床、車に1957式を積み四万十川を遡って宇和島市へ向かいます。ハンドルのブレがひどくなり宇和島市のO原さんちで修理をする事になったのです。車で2時間強の道のりです。天気も良くこんな日はツーリングが楽しいのですが、今日は我慢の修理です。
新車や日本車ならバイク修理屋さんで済ますのが普通ですが、旧車ハーレーの場合はおいそれと修理屋さんへ持ち込むわけには行かないのです。というか、古いハーレーを見てくれる店が少ないのが現状です。もちろん修理金額も高いし、いろいろ目に見えないハードルが有るのです。その為にはそういった状況をわかっている仲間を作り、いっしょに乗り越えていくしか方法がないと断言出来ます。これって人生や商売と同じだなぁと、ぼんやり考えながら運転していました。
10年前、静岡県富士宮市在住時代、地元のハーレー仲間と遊んでいる内どうしても古い年式に乗り換えたくて、(1995年)新車で買ったハーレーをたった2年で売り払い、追い金して買ったのが今の1957年式です。その時会社で100万円借金しました。
買うだけならまだいいのですが、買って2ヵ月位からいろいろ壊れ始め、或いは経年劣化、或いは金属疲労とも言いますか?気が付いたら毎年半分は修理状態みたいな事になっていました。しかしそういった時に支えになってくれたのが仲間で、たまり場の農機具屋さんにハーレーを持ち込み、酒を飲みながらばらして見たり、組んでみたり、講釈をたれてみたり・・・・。
手はオイルまみれで掴んだビールのアルミ缶も黒くなっていましたね。この状態は神奈川県に引っ越しても続いていて、神奈川県ではあえて仲間を作りませんでしたので、その分修理が必要になると、車に積んで今回のように富士山の横を3時間掛けて通ったものでした。なので四万十川沿いに走りながら、(あぁオレここでも同じ事をやってらぁ・・・・)なんて思っていました。

修理については、O原さん曰く「交換部品のベアリングがあれば簡単に治りますよ。」という事ですが、今回は準備が間に合わず、今日はばらして見るだけという事にしました。
ところがばらして問題箇所と思ったボールベアリングとベアリングレース(ベアリングの受け)を確認すると、不具合は見当たらずこれは単にネックの締め付けが甘かったのだろうと言う事になりました。そこで元に戻し締め付けを強めにして試乗をした所、ハンドルのブレは止まっていました。短距離の試乗なのでこれで安心とは思っていませんが、とりあえず一歩前進という事で今日の修理を終えることが出来ました。こう書くとスムーズに修理を終えた様に見えますが、ちゃんとアクシデントや小さなハードルはもちろん有りましたよ。しかしそこは皆の知恵や工夫でクリアしました。お陰で置いてくる積もりだった1957年式を積んで帰る事が出来ました。これから何回この修理道を走って宇和島に行く事になるのだろうと、ぼんやり考えながら帰りました。
注)この記事は2007年3月20日(旧)兎屋ブログからの転載です