56号線法華津トンネル 2006

あちこち出張盛りの兎屋です。おとといは日帰りで愛媛県松山市に行って参りました。

家から松山市までは4時間掛かります。四万十川沿いに江川崎まで行き、愛媛県に入ると松野町~三間町(現在は宇和島市)の田園地帯を抜け、歯長峠を越えて宇和盆地に入り、ここでやっと高速道路に乗り、松山市まで行くのが最短コースです。今回は歯長峠が通行止めだったので、狭い山間の抜け道で旧吉田町(現在は宇和島市)から国道56号に入り、友人と内子町で昼飯を食べるつもりだったので、時間調整をしながら下道で行きました。久しぶりに56号線を行くと、いろんな場所で思い出がよみがえって来ます。


抜け道から56号線に入り、旧吉田町から旧宇和町(現在は西予市)まではトンネルが9個開通しています。開通年は昭和45年で私が小学5年生の時です。それまでは法華津峠(ほけづとうげ)という狭い峠しかなく、トラックが行きかう場所も少ない割りに交通量が有ったので、争いと渋滞の絶えない難所でした。 

?争いと渋滞/今の人には想像できないでしょう、しかしこのような国道峠道は日本中に有りました。

法華津峠にトンネルが開通した時は、町中で話題になったもので、自転車を買って貰ったばかりの私は、母親に弁当を作って貰い、友人のH君とトンネルを使って当時住んでいた宇和島市から宇和町までのツーリングをしました。宇和島~吉田間は海沿いの比較的アップダウンの少ない地形ですが、そこから宇和町までのトンネル9個はほぼ一直線の上り坂です。弁当を持って挑戦した初めてのツーリングは、私にとって自由を実感した最初であったように思います。

長い上り坂はきつかったのですが、まだ車の少ない時代、新しいアスファルトと出来上がったばかりの白いコンクリートのトンネルがいくつも続く一本道の真ん中に寝そべって見たり、好きなときに休んで見たりと、きままに遊んだ記憶が今でも有ります。9個目のトンネルを過ぎれば宇和町で、そこから更に親戚の家まで行くつもりだったのですがだらしくなったので(注:ダラシイ つかれたの意味 愛媛県宇和郡や高知県幡多郡で使われています)。トンネルの出口付近で弁当を食べると、そのまま一気に下り坂を駆け下り帰りました。まぁあまり目標にこだわらない性格や、自由にツーリングして廻るという性格が、すでに小学校5年生の時には、備わっていたようです。

注)この記事は2006年11月24日(旧)兎屋ブログからの転載です。

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