今回3っの新色を発表し、それとは別に7タイプのストライプを作りました。兎屋ホームページ「ストライプ」のページをご覧いただければわかりますが、STー1852 STー1853 ST-1854 は通常ストライプで、そのまま使う場合も有るし、裂いて使うとさらに作品のイメージが変わる物となっています。で、今回、特に思い入れを込めて作ったのが、(カントリーストライプ)です。知り合いの方に考えて頂いたカントリー調のストライプで、中心部をわざと広めに取り
ステンシルが楽しめるようにしました。
兎屋で新色を考える時、まず「売れる色」を思い浮かべます。しかし10分ほど「うぅん・・・・・」と考えていると、「売れる色」から「おもしろい色」の方に傾いて行き、結果ほとんどの場合「楽しい色」になっています。兎屋は小ロットで沢山の色を作る事が出来るので、多少売れ線の色をはずしても他の色で補えると言う利点があり、さらに言えばお客さんの好みは人によって違うので、冒険色もお届けしたいという事です。なので「売れる色」も一応考えては見るのですが、どうしても楽しそうな方に歩いて行きます。今回作った「青ねずみ」はネーミングもそうですが、原紙を選ぶ時からワクワクしていました。

そこで、(カントリー ストライプ)です。作ろうと決めた時から、(沢山は作りません。)と言うことは加工現場で手間がかかるし、ロスも多いし、普通の工場なら先ずやらないような仕事だと言うことです。兎屋が小ロット対応していると言ってもストライプの場合はもっと細かいロットです。作ると決めるのは私の勝手で、決心が強いだろうがどうだろうが工場さんには関係の無い話です。生産効率がどれくらい悪いかは見てればすぐにわかります。でも作りたい・・・。
きっとお客さんの中の幾人かはカントリーファンの方もいらっしゃるに違いない、紙バンド手芸の未来を考えたら、こういう方向性は絶対に必要だと思うし。工場的な発想だけで生産を考えたら3年後はつまらない仕事になると思うと、楽しいのが好きな私は逆にここはがんばり所だと思わずにはいられません。

カントリーと言ってもアメリカンカントリーとナチュラル系カントリーの二つが大きな流れで、他にヨーロピアンとかフレンチとか言うのも有るようです。今回の(カントリーストライプ)は見ての通り、アリーアメリカンのイメージで仕上がっています。アメリカンカントリーのファンの方は大変多く、家具や雑貨など一大市場を形成しているようです。木のぬくもりや布、や色使い、物の形に独特なパターンがあり、遠く時代と距離を離れた日本でも人気のカテゴリーとなっています。
一方、紙バンド手芸はまだあまり知られていないマイナーな手芸ですが、仕上がったカゴ、バック、などは作り手のイメージで、カントリー風、和風、ポップ調、アジアン風、などのカテゴリーの壁を自由に行き来できる手芸となっています。ならばいろいろな趣味の兎屋のお客さんに楽しい手芸素材として、多少厳しい環境での生産になりますが、問いかけをさせて頂こうと思い発売をして見ました。
「楽しい色」作りを考え、楽しい仕事になるようにしていると、かならず厳しい現実が立ちはだかります。厳しい仕事やめんどくさい仕事は、毎日の慣れた仕事ではないので、これから面倒で厳しい仕事をやろうとすると多くの場合、却下されるのがオチです。工場と言う所は保守的で閉鎖的な所が多いのでその傾向が強いようです。そういう風潮の中でそれらの壁?(本当は壁なんか無いのですが・・・・・)をいとも簡単に超える人達がいます。そのような考え方を持つ方達と仕事をすると、仕事は楽しくなり、お客さんにとって「楽しい商品」となり、商売を超えて沢山の方に喜んで頂ける物が生まれると信じています。
それが 紙バンド手芸ならなお うれしいですよ。
注)この記事は2006年6月1日(旧)兎屋ブログからの転載です。