かぼちゃの準備 2005

初めて見たのは今から20数年ほど前、六本木か原宿?のショーウィンドウ?に飾って有リました。

かぼちゃをベースに目や口をくりぬいた「物」が出始めた頃はバブル前夜で、中流意識が日本全体を覆っていた時代でした。今までの毎年のお祭り騒ぎだけでは飽き足らない、他とは違った風潮を好む、あたらし物好きの港区関係者達が、どうやら北アメリカ方面の行事を持って来たらしいと言う認識で眺めていました。

このお祭りは「ハロウィン」と言うのですが、クリスマスまでの待ち期間の楽しみとして、無くてはならない行事として、おしゃれなショッピングモールを中心に全国に広まっています。子供向け商店のディスプレーとして、オレンジ色は目を引きますし、付随して仮装を楽しんだり、集まっておしゃれに騒いだりと、いかにも現代を象徴する日本の祭りと化しています。

私もこの時期になると、友人の米国人に「ハロウィン」の説明を請い、彼も丁寧に教えてくれるのですが、正月が来ると忘れます。

とはいってもクリスマスの事も、お盆の事も、判ったように暮らしてきましたが、実際自分がどこまで知ってるかと言えば自信が無いですね。

欧米事情や英語語源を教えてくれる米国人の友達から、以前急にこんな質問を受けた事が有ります。「北海道共和国って何?」

(ウン? ヤバイ!答える事が出来ないと日本人がバカにされるかも!) その時はうろ覚えの知識を総動員し、戊辰戦争最後の一幕に北海道独立に賭けた人達の話がし、彼を納得させる事が出来ました。たまたま幕末日本史に興味があったのでその場を収める事が出来ました。でも 源氏物語の事を質問されたらアウトでした。興味がないので・・・。

とは言うものの、自分の国のことを全部知って居なければいけないのか?と思うこともあります。日本の事より外国の事に興味が有る人も沢山いらっしゃるでしょう。ウチの子供も歴史はさっぱりですが、小さな生き物なら有る程度は質問に答える事が出来ますしね。

「ハロウィン」のかぼちゃをはじめて見た20数年前は、いろいろ背景を勘ぐって、それはそれで当たってる事も多いのですが、新行事として定着しつつあるのを見るに付け、日本人程いろんな文化を受け入れて、それを上手く消化する人種は居ないなぁと、感心しています。国際化云々や商売的といったカテゴリーなどどこ吹く風で楽しんでるのを見ると、以外に日本人は図太いかも。


なぜ「ハロウィン」が広まっているのかな?キリスト教のお祭りと言う事で教会では以前から行事が行われていましたが、クリスマスも日本的に変化した様に、「ハロウィン」もショッピングセンターやデパートなどでコマーシャルされ、商品と共に家庭に広まって行きました。一方10/31日の夜、父親がまだ仕事から帰っていない多くの家庭では、見よう見まねで、近所の仲間や、友達同士でお菓子を配ったり、仮装したりして遊びはじめています。・・・想像して下さい。そこには子供達やお母さんは居ますが、成人男子の少ない事を。私は密かに「ハロウィン」のことを「お母さんの祭り」と呼んでいます・・。だって ショッピングもデパートもお菓子も仮装もみんな女性の好きな事だし、何より化けてでるのが恐ろしい・・・・。お後がよろしいようで・・。
そう言ってるうちに、今年も「ハロウィン」がやってきます。(写真の作品は兎団の方たちに作ってもらいました。)

注)この記事は2005年9月15日(旧)兎屋ブログからの転載です。

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